野村 克也 著『凡人を達人に変える77の心得』を読んでいます。
「不器用」 は 最後 には 器用 に 勝る
ヤクルトスワローズ、阪神タイガース、楽天イーグルスの元監督の野村さんのこの言葉に心が動きました。
大人になると、誰もが子供の頃のような先生はいなくなりますが、これからの人生をより楽しむ為に、メンターと呼べる師匠を探すか、本から学ぶ必要があります。
じっとしてても、先生はもういないのです。
今回、読んでいるこの本の著者、野村元監督も豊富な人生経験を持つた本の中の師匠と言ってよいでしょう。
天才などそうそういるものではない。
仮に、どこかの段階までは、努力なしで結果が出せても、自分が身を置く環境のレベルがあがったり、年齢によって衰えれば、努力をするしかないのだ。
つまり、最終的にすべての人間が、「自分は不器用だ。だから、努力や研究をしなくてはならない」と思わなくてはならないのだ。
子供の頃、習い事をしてもなかなかうまくできないし、練習もしたくないなぁ、とよく思っていました。
そんなに練習もしないで、たいした才能はないんだ、と決めつけて過ごしていたところがあるかもしれません。
それは、ただの思い込みに過ぎません。
自分は不器用だ。だから、努力や研究をしなくてはならない、と思う人だけが壁を超えることができるのです。
短所から逃げている限り、大きな壁を越えることは一生できない。
長所は伸ばそうと意識しなくてもよいものである。長所はもともと持っていた資質から生まれる。だから、多くの場合、それほど努力しなくても自然にできてしまうものだ。
一方、短所の方は、放置して矯正されることは絶対にない。本人が「短所を克服しよう」と強く思い、日々努力を重ねることでしか克服できない。
その努力は長所を伸ばすのではなく、短所を克服すべき、と著者は断言しています。
短所を克服することで長所がさらなる強みになるのです。
ビジネスでも、得意分野だけが上手くできても、挨拶が苦手、他者とのコミュニケーションが苦手というのも、自分の足を引っ張る原因となり、大成できない要素でもあります。
一見、器用に見える人も不器用な面(弱点)は必ずあります。自分の不器用な面(弱点)を認識して克服する人だけが、目の前の壁を超えることができるのです。
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